4章 戦闘ルール

§4−1:キャラクターの移動

 キャラクターの移動には、”巡航移動”と”全力移動”の2種類があります。

 「巡航移動」では、地上なら1ラウンドに【機敏】+【体力】m。水上/水中なら1ラウンドに【機敏】か【体力】のどちらか低い方m移動できます。

 「全力移動」なら「巡航移動」の3倍の距離を移動できます。


§4−2:戦闘中に可能な行動
 戦闘は「ラウンド」という単位を1区切りとして処理します。1ラウンド=約3秒とします。戦闘中にできる行動について以下のように分類します。

1)能動行動
 誰かを攻撃することを含む、積極的に何かに影響を与えようとする行動を”能動行動”と呼びます。”能動行動”はそのラウンド中、自分の行動順番の際に1回だけ行うことができます。能動行動には以下の行動が含まれます。

 a)全力移動移動可能な最大距離を移動する。
 b)観察行動じっくりと観察して分析したり記憶と照合したりする。
 c)攻撃行動攻撃方法の中から1つ選択する。


2)受動行動
 周囲の状況の変化に対処するために受動的に行う行動を”受動行動”と呼びます。これに分類されるのは基本的に”防御行動”だけです。受動行動は1ラウンドに何度でも行うことができます。

 a)防御行動防御方法の中から1つ選択する。


3)補助行動
 ほぼ一瞬で終了する簡単な行動を”補助行動”と呼びます。能動行動を行う際、1つだけ補助行動を組み合わせることができます(組み合わせなくてもかまいません)。”補助行動”には以下の種類があります。

 a)巡航移動通常の移動距離を移動する。能動行動の「全力移動」と組み合わせることはできない。
 b)周囲把握人や物体の配置を瞬間的に確認する。能動行動の「観察行動」と組合せることはできない。
 c)準備行動瞬時に取り出すことができるように準備してある武器や道具を、取り出して使う体勢にする。


§4−3:武器の種類、攻撃方法と防御方法

 以下の表は攻撃方法/防御方法とその判定、使用した攻撃方法/防御方法による打撃点の算出と防御点の算出を表にしたものです。

◆表4−1:武器の種類/攻撃方法一覧
攻撃方法 対応する武器の種類
身体武器パンチやキック、頭突き、体当たり等/による攻撃
近接武器剣、斧、棍棒等、手に持ったまま使用する武器/による攻撃
投擲武器投げ槍、投げナイフ等、投げて攻撃する武器/による攻撃
射出武器弓やクロスボウ等、火薬を用いない発射武器/による攻撃
携帯火器個人で携帯・運用・使用可能な火薬を用いる発射武器/による攻撃
設置火器据え置き式の武器全般/による攻撃
レーザー兵器は基本的に"火器"とみなす。
上記以外の攻撃方法の処理はGMが考えるか、その特殊なルールに従う。

◆表4−2:防御方法一覧
防御方法具体的な手段
回避攻撃地点から移動することで攻撃を避ける
受け攻撃を受け止めたり受け流したりする。

◆表4−3:行動一覧表
◎攻撃方法 判定に使用する【能力】 打撃点の算出
身体武器 【機敏】 【体力】ロール+武器の打撃力DM
近接武器 【要領】 【体力】ロール+武器の打撃力DM
投擲武器 【要領】 【体力】ロール+武器の打撃力DM
射出武器 【要領】 【要領】ロール+武器の打撃力DM
携帯火器 【要領】 【要領】ロール+武器の打撃力DM
設置火器 【要領】 【要領】ロール+武器の打撃力DM
◎防御方法 判定に使用する【能力】 防御点の算出
回避 【機敏】 【体力】ロール+防具の防御力DM
受け 【要領】 【体力】ロール+防具の防御力DM+受け判定時の達成値
◎その他 判定に使用する【能力】 備考
移動 【機敏】 全力で移動しなければ、他の行動を行いながら移動可能
その他 さまざま 1ラウンドで可能な事(判定はGMの裁量)

◆表4−4:攻撃に対する防御の修正表
攻撃方法 回避 素手受け 武器受け 盾受け
身体武器 ±0 ±0 ±0 ±0
近接武器 ±0 −1 ±0 ±0
投擲武器 ±0 −2 −1 ±0
射出武器 ±0 −4 −2 −1
携帯火器 ±0 × × −2
設置火器 ±0 × × −2
記号の意味
±0、−1〜−4・・・防御判定時に受ける修正(LM)
×・・・防御判定不可能


§4−4:行動順番の決定

 各ラウンドの最初に全員が自分の【機敏】でロールし、その達成値の高い順に行動します。《反射神経》の《特技》があればこのロールの際に+1LMすることができます。
 行動順番が同じなら全く同時に行動することになります。同じ行動順番のもの同士がお互いを攻撃する場合、どちらかが防御に切り替えない限り、双方の攻撃が命中することになります。
 この行動順番は望むなら好きなだけ遅らせることができます。


§4−5:命中判定

 攻撃側は能動者、防御側は受動者として、それぞれが選択した攻撃/防御方法による【能力】で対抗判定を行います。攻撃側が勝てば攻撃命中とし、被害判定を行います。攻撃/防御の組み合わせによっては、防御側の判定に前述の「攻撃に対する防御の修正表」のLMを受けます。


§4−6:被害判定

 攻撃が命中したら攻撃側、防御側双方がその攻撃/防御方法に対応する打撃点/防御点の算出を行い、打撃点−防御点が防御側の受けるダメージとなります。ダメージは基本的に負傷ダメージです。受けたダメージは防御側が自由に振り分けて【基本能力】を減少させてください。


§4−7:ダメージによる能力の減少とその特殊な効果

 3つの【基本能力】が0になった場合、即座に気絶します。全ての【基本能力】が0になった場合、即座に何らかの救命措置が行われない限り死亡するものとします。

◆表4−5:減少した能力と実際のイメージ
減少した【能力】 イメージ
【感覚】感覚器官(目や耳など)に対するダメージ。目に血が入ったなど。
【自我】ダメージによる苦痛はあるものの、精神力で耐えている。
【共感】疲労や苦痛によって感情を失い、無表情になっている。
【要領】腕や手に対するダメージ。
【機敏】脚や運動神経に対するダメージ。疲労や苦痛によって脚がもつれる等。
【体力】文字どうりの疲労や筋肉、骨格に対するダメージ。
この表はあくまでもイメージであって、実際に【基本能力】の減少以上の特殊な被害が発生するわけではありません。


§4−8:武器/防具の性能

 ここでは簡単な武器・防具の性能を表記します。以下の表はおおまかな性能の差を表記したもので、特にこだわりがなければこの表を使うようにしてください。

A)武器
 命中修正=普通は±0LM。扱いにくい武器は−1LM。
 打撃力=被害判定時の打撃点算出のロールにその値を+DM。
打撃力はものによってはDMではなくLMで計算する場合もある。
B)防具
 機敏修正=その防具を使用中、【機敏】を使用する全ての判定に−LM。
 防御力=被害判定時の防御点算出のロールにその値を+DM。

◆表4−6:武器基本打撃力表(簡易版)
打撃力 対応する武器
±0パンチ
+1ナイフ、キック、ナックル、吹き矢、ダーツ、22口径弾
+3長さ60cm以下の近接武器、槍、レイピア、スリング、小型の弓、38口径弾
+6長さ120cm以下の近接武器、大槍、中型の弓、クロスボウ、45口径弾、散弾、ライフル弾
+10長さ180cm以下の近接武器、マグナム弾
+15長さ180cmを越える大型武器、重量武器、スラグ弾
+21グレネードランチャー、砲弾

◆表4−7:防具基本防御力表(簡易版)
防御力 対応する防具
±0防具なし、普通の服
+1厚手の服、革のジャケット、ライダースーツ
+3革鎧、防弾繊維(弾丸以外に対して)
+6軽金属鎧(チェインメイル以下、着用中は【機敏】の全判定−1LM)、防弾繊維(弾丸に対して)、小型の盾(受け+1LM)
+10重金属鎧(プレートメイル等、着用中は【機敏】の全判定−2LM)、中型の盾(身体武器、近接武器を使用時に命中修正−1LM、受け+2LM)
+15大型の盾(身体武器、近接武器を使用時に命中修正−2LM、受け+3LM)


§4−9:戦闘時の特殊な行動

 ここでは通常の判定だけでは表現しきれない、特殊な戦闘行動のルールを説明します。


§4−9−1:範囲攻撃

 散弾や手榴弾などの一度に広範囲に被害を与える攻撃の時、命中判定の時に+1LMできます。範囲攻撃に対しては回避か盾受け以外の防御方法を選択すると、自動的に攻撃命中となります。
 範囲攻撃を受けたら、被害判定時に【体力】ではなく【機敏】で防御点を算出してもかまいません(【機敏】で防御点算出=ダメージを受けないようにうまく動き回ったということです)。
 狭い場所で範囲攻撃を受けたら回避することはできません。ある程度広い場所でも攻撃範囲が広ければ回避するのは困難です。GMは状況に応じて−1〜−3LM程度の修正を防御側に加えるようにしてください。


§4−9−2:素手/手加減した攻撃のダメージ

 素手もしくは手加減された鈍器による攻撃は、基本的に疲労ダメージを与えます。


§4−9−3:タイミングを合わせた行動

 誰かとタイミングを合わせて行動したい場合、通常の行動順番を無視して、その合わせる相手の行動順番で行動できます。タイミングを合わせた行動をする場合、その旨をイニシアティブ決定の前に宣言しなければなりません。この行動を宣言したラウンドではタイミングを合わせた行動以外はできません。行動を変更したくても、このラウンドでは能動的な行動をすることはできません(タイミングを逸したので動けなかったことになります)。
 もし相手の攻撃をカウンターしたければ、上記の手順で宣言しなければなりません。この場合、両者が同時に攻撃を繰り出すことになり、お互いに受けや回避はできません。どちらかが瞬時に防御に切り替えたら、そのまま普通の命中判定を行ってください。この場合、自分の行動順番で行動していた方が防御に切り替えたら、そのラウンドの自分の行動は終了となります。


§4−9−4:掴みかかり攻撃

 通常の命中判定とは異なり、攻撃達成値=防御達成値でも「掴みかかり攻撃」は成功したものとみなします。掴みかかり攻撃に対して受けを行うと自動的につかまれたことになります。


§4−9−5:全力防御

 全力防御を行うと、そのラウンドの間、能動的な行動はできなくなります(通常の移動は可能)。全力防御を行っているラウンドでは防御判定(回避/受け)のロールにその判定に使用する【能力】の現在レベルを+DMとして防御の達成値を出すことができます。


§4−9−6:全力攻撃

 全力攻撃を行うには、イニシアティブが決定される前にその旨を宣言しなければなりません。全力攻撃を行うラウンドでは以下のような制限を受けます。

A)全力攻撃時の制限
 ・そのラウンドでは防御行動ができない。
 ・既に防御行動を行ったラウンドでは、全力攻撃はできない。
 ・全力攻撃は身体武器や近接武器の攻撃でしか選択できない。
 ・何らかの手段で複数回攻撃が可能な場合、複数回攻撃と全力攻撃を併用することはできない。
B)全力攻撃時の効果
全力攻撃時の効果を以下の2種類より選択する。
a)命中判定時に使用する【能力】の現在レベルを攻撃達成値算出の+DMとして攻撃判定を行う。
b)攻撃が命中したら、その打撃点にそのキャラクターの【体力】レベル(現在レベル)を加える(+DMとする)。


§4−9−7:部位狙い

 「部位狙い」は必ず【要領】で命中判定を行います。この攻撃方法では特定の部位を狙って攻撃することにより、以下の表の修正と効果を受けます。

◆表4−8:部位狙い効果表
部位 命中修正 効果
頭部−3LM防御側は【感覚】に必ず1点以上のダメージを入れる
腕部−2LM防御側は【要領】に必ず1点以上のダメージを入れる
脚部−2LM防御側は【機敏】に必ず1点以上のダメージを入れる
胴体−1LM防御側は【体力】に必ず1点以上のダメージを入れる
表の修正と効果は基本的に人間を相手にした場合を想定しています。
人間以外の生き物に対して「部位狙い」をする場合は、その命中修正や効果はGMが決定してください。


§4−9−8:急所狙い

 「急所狙い」とは、防具の隙間やより致命的な部位(急所)を攻撃することによって、通常よりも大きなダメージを与える攻撃のことです。このルールではどこを狙うかというのは演出的な範囲にとどめています。必要ならGMが描写するようにしてください。「急所狙い」を行う場合、以下の制限と修正と効果を受けます。
 例、攻撃時に−1LMの修正を受けて急所狙いを行えば、攻撃が命中した時に打撃点に+2できます。修正が−2LMなら打撃点に+4、−3LMなら+6という具合です。


§4−9−9:複数武器戦闘

 「複数武器戦闘」とは両手に武器を持って戦う手段のことです。これを行うと以下のような制限と効果を受けます。


§4−9−10:気絶攻撃

 「気絶攻撃」とは、当て身などで目標にダメージを与えずに気絶させ、無力化する攻撃方法です。これを行うと以下のような制限と効果を受けます。


§4−9−11:不意打ち

 別に戦闘中に限ったことではありませんが、不意打ちを行う場合は、以下の処理を行います。不意打ちが可能かどうかは、GMが判断してください。基本的に面と向かい合っている状態で、不打ちは発生しません。

不意打ち判定
1)しかける側は【要領】か【機敏】、しかけられる側は【感覚】で対抗判定を行う。
2)しかける側が勝てば、しかけられた側は、そのラウンドの間全ての行動に−1LMされる。


§4−9−12:フェイント

 相手の防御に隙を作るために、フェイントをしかけることができます。フェイントは以下の手順で行います。

フェイント判定
1)命中判定の直前に攻撃側は【要領】か【機敏】、防御側は【感覚】で対抗判定を行う。
2)攻撃側が勝った場合、防御側の防御判定に−1LMを受ける。防御側が勝った場合、攻撃側の命中判定に−1LMを受ける。


§4−9−13:武器落とし

 これは武器を強打したり、からめとったりして相手の武器を手放させるという戦闘方法です。これを行うと以下のような制限と効果を受けます。


§4−9−14:攻撃的受け(アタッキングパリー)

 これは目標の攻撃を攻撃で返すというものです。これは以下のような手順で行います。

1)タイミングを合わせた行動で、イニシアティブ決定時に攻撃を返す目標を宣言する。
2)そのラウンドは相手の攻撃を返すことに専念する必要がある。
3)【要領】−2LMで受けを行う。
4)勝てば相手に逆にダメージを与えることができる。「攻撃的受け」を行った側は通常通りにダメージを出すこと。
5)攻撃側は受けを行ったものとして、攻撃時の達成値を防御点に加えることができる。
6)「攻撃的受け」が失敗した場合、普通に受けが失敗した扱いで被害判定を行う。
 ※目標となる相手が攻撃をしてこなければ、そのラウンドは何もせずに終了することになる。


§4−10:上級戦闘ルール

 これらのルールは全て選択ルールであり、リアリティが増すかわりに複雑な処理を必要とします。どのルールを適用するかはGMが決定します。


§4−10−1:射撃時の状況による命中修正

 その飛び道具での攻撃時の状況から、以下の有利/不利な要素がいくつあるかを数えます。その有利な要素1つにつき+1LM、不利な要素1つにつき−1LMの修正を加算して命中判定を行います。−LMによって【能力】がマイナスになる場合、その攻撃は自動的失敗となります。この状況による修正は被害判定には加えません。

a)有利な要素
 ・目標が自分の【要領】×1m以内にいる。
 ・目標のサイズが人間(身長約1.5〜1.8m)より大きい。
 ・1ラウンド以上費やして狙いをつけた。
 ・照準補正具(スコープやレーザーサイト等)を使用。
 ・散弾や爆弾などで広範囲に攻撃(範囲攻撃)。

b)不利な要素
 ・目標が自分の【要領】×5mより遠くにいる。
 ・目標が移動している。
 ・攻撃者が移動しながら攻撃する。
 ・目標のサイズが人間(身長約1.5〜1.8m)の半分以下。
 ・目標が半分以上隠れている。
 ・視界が悪い(障害物や煙、霧などがある)。
 ・目標がはっきり見えていない。
 ・周囲が暗い。
 ・抜撃ち。
 ・二丁拳銃(両方に修正)。


§4−10−2:距離と命中難易度

 目標が攻撃に気付いていない(目標が防御行動を行わない)場合や物体を攻撃する場合、その難易度は目標までの距離を以下の表から変換したものとなります。

◆表4−9:距離難易度表
距離難易度
近接(〜2m)楽勝(d2)
至近(〜5m)簡単(d4)
近(〜10m)並(d6)
中(〜20m)難(d8)
長(〜60m)困難(d10)
遠(〜240m)至難(d12)
遠方(〜1200m)達人(d20)
超遠(〜7200m)超人(d30)
 ※飛び道具の射程距離はこの表の「距離」を用いて表記します。


§4−10−3:射撃と反動

 発射することによって反動の発生する飛び道具(主に火薬式の銃器)は、その威力によって反動で命中率が低下する可能性があります。状況と使用する飛び道具から以下の式を計算し、反動による命中修正があるかどうかを計算してください。
 反動補正値は状況により以下のような修正があります。「×n」と「+n」の修正が両方得られる場合は、値が最小になるように計算してください。

◆表4−10:反動補正修正表
 修正状況
 ×2・・・1脚か2脚付きで置いて撃つ
 ×3・・・3脚付きで置いて撃つ
 ×5・・・固定してある
 +1・・・固いものの上に置いて撃つ(人の肩を借りて撃つのも同じ)
 +1・・・折り畳み式ショルダーストックを使用
 +2・・・固定式ショルダーストックを使用
 +1・・・両手で支持して撃つ*1
 +1・・・マズルブレーキ、もしくはガスベントがついている*2
 +1・・・カウンターウェイトがついている*3

 *1基本的に片手で撃つのはピストルだけである。ライフルやショットガンは常に両手で支持しているので、この修正は常に加算するようにすること。
 *2マズルブレーキ、もしくはガスベントというのは、発射時に噴出するガスを上方に噴出させて銃の跳ね上がりを抑えるもののこと。たいてい銃口の上部にガス噴出用の穴や溝がある。
 *3カウンターウェイトというのは、銃身の下に重りを付けて、銃の跳ね上がりを抑えるもののこと。これがついていると銃自体が重くなるので、抜撃ちなどの素早い取り回しが困難になる。これがついていると抜撃ちができない。


§4−10−4:飛び道具の連射

 このルールでは何発発射しても1回の命中判定/被害判定で処理します。連射する場合は、反動で命中修正を受けるかどうか計算する必要があります。
 連射による攻撃が命中したら、発射した弾丸の数と以下の表から追加打撃力をもとめ、その値を打撃点に加算して被害判定を行います。

 ※連射を行うとラウンドを費やして狙ったことによる+LMは無効になります。

◆表4−11:連射追加打撃力表
発射した弾丸の数−1追加打撃力
+1
2〜3+2
4〜6+3
7〜10+4
11〜15+5
16〜21+6
22〜28+7
29〜36+8
37〜45+9
46〜55+10


§4−10−5:レーザー兵器

 レーザー兵器は武器のカテゴリーとしては携帯/設置火器とします。レーザー兵器を使用する場合、反動のルールは無視します。レーザー兵器で連射する場合、命中判定に+1LMできます。


§4−10−6:武術

 「武術」とは完全に体系化され、流派として完成された純粋な戦闘技術の事です。武術を学ぶためには、その武術を体得した師匠の下で適切な期間の修行を行わなければなりません。このルールでは、安全性を考慮しスポーツとして作られたものは武術に含まれないものとします。
 《武術》を使った戦闘では、打撃点算出の際、【体力】のロールに+1LMすることができます。同様に身体武器、近接武器、投擲武器、発射武器による攻撃を受けた場合、ダメージ減少の【体力】のロールにも+1LMすることができます。
 素手によるダメージは通常、疲労ダメージですが、《武術》による素手の攻撃は負傷ダメージを与えることができます。

 ※武術を学ぶためには特殊な機会が必要なので、どのような環境で学んだかという設定が必要です。《武術》の特技は必ず具体的な名前のものである必要があります。


§4−10−7:投げ技

 「投げ技」は掴む→投げるという動作のため2ラウンド必要です。掴むことができれば、次のラウンドの投げる側の行動順番でお互いが【要領】、【機敏】、【体力】のどれか好きな能力で対抗判定を行い、投げる側が勝てば相手を投げとばすことができます。投げ技についての他のルールは以下のとおりです。


§4−10−8:連続技

 「連続技」とは、攻撃と防御を組み合わせて一度に複数回行動を行うというものです。これを使うと戦闘が非常に煩雑になるので、GMが許可しなければ使用できません。「連続技」を行う場合の制限と効果は以下のとおりです。


§4−10−9:武器と防具(詳細版)

 ここでは武器と防具についての詳細なデータを記載してあります。このデータを使う場合は、簡易版の武具類のデータは使わないようにしてください。

●銃弾の打撃力
口径 打撃力 備考
.22Cal +1 .22s、.22L、.22LRはこの扱い
.25Cal +1 .25ACPのこと
.30Cal +2 .30ACPのこと
.32Cal +2 .32ACPのこと
.38Cal +3 .380ACPのこと
.45Cal +5 .45ACPのこと
.50Cal +15 超大型拳銃や対装甲ライフルの弾丸
.357Mag +7  
.44Mag +10  
.45Mag +13 .454ウィンチェスターマグナムも同じ
5.56mm +5 ライフル弾
7.62mm +6 ライフル弾。.30-30系、.30-06系の弾丸はこの扱い
9mm +4 9mmパラベラム、9mmルガー、.38SP、7.62mm拳銃弾はこの扱い
10mm +6 .38スーパーはこの扱い
12.7mm +15 主にマシンガンの弾丸
20mm +21 主にバルカン砲の弾丸
30mm +28 主にバルカン砲の弾丸
12G散弾 +6 範囲攻撃
12Gスラグ弾 +15 命中判定に−1LM
10G散弾 +8 範囲攻撃
10Gスラグ弾 +17 命中判定に−1LM
37mm榴弾 +20 グレネードランチャー用、範囲攻撃
40mm榴弾 +21 グレネードランチャー用、範囲攻撃

●発射方式
発射方式 略号 意味
シングルショット SS 1発撃つ毎に装填動作が必要。
セミオート SA 引き金を引いて1発発射する毎に1発自動装填される。
バースト BF 1回引き金を引く毎に3発連続発射する。
フルオート FA 引き金を引き続ける限り弾丸を発射する。

●銃の種類
形状名称 略称 装弾数 発射率 発射方式 基本射程
デリンジャー/ダブルバレル SS 近(〜10m)
シングルアクション・リボルバー SRB 〜3 SS 長(〜60m)
ダブルアクション・リボルバー DRB 5or6 〜3 SA 長(〜60m)
セミオートマチック・ピストル SAP 5+1〜15+1 〜3 SA 長(〜60m)
マシンピストル MP 15+1〜18+1 〜9 SA/BF 長(〜60m)
サブマシンガン SMG 30〜100 〜30 FA 遠(〜240m)
ボルトアクション・ライフル BR 6〜7 SS 遠方(〜1200m)
セミオートマチック・ライフル SAR 6〜7 〜2 SA 遠方(〜1200m)
アサルトライフル AR 24〜32 〜18 SA/BF/FA 遠(〜240m)
スカッターガン/ダブルバレル SC 〜2 SS 中(〜20m)
ダブルバレル・ショットガン DSH 〜2 SS 長(〜60m)
ポンプアクション・ショットガン PSH SS 長(〜60m)
セミオートマチック・ショットガン SAS 7or10 〜2 SA 長(〜60m)
ライトマシンガン LMG 50orベルト 〜40 FA 遠方(〜1200m)
ヘビーマシンガン HMG ベルト 〜50 FA 遠方(〜1200m)
グレネードランチャー/単発式 SSG SS 遠(〜240m)
グレネードランチャー/連発式 SAG 5or6 SA 遠(〜240m)
ミニガン/ミニ・バルカン砲 MG ベルト 〜60 FA 遠方(〜1200m)
バルカン砲 ベルト 〜80 FA 遠方(〜1200m)
 ※発射率=1ラウンド(約3秒)に発射できる銃弾の最大数。
 ※基本射程より遠い目標を攻撃する場合は命中判定に−1LM。

●近接武器
○直剣類 打撃力 備考
ナイフ/ダガー +1 大半のナイフや短剣はこの扱い。
大型ナイフ +2  
カタール +3 刃が複数あるものの打撃力は+4。
マチェット +3  
ショートソード +3 グラディウスはこの扱い。
ロングソード +5  
ブロードソード +6  
バスタードソード +7/+8 打撃力は片手持ち/両手持ちの時。
ツーハンドソード +10 両手武器。グレートソードとも言う。
○曲刀類 打撃力 備考
ククリ +5 投擲可能。基本射程:近(〜10m)。
カトラス +3  
シミター +4  
ファルシオン +7 青竜刀はこの扱い。
脇差 +3  
打刀 +6/+7 打撃力は片手持ち/両手持ちの時。
太刀 +7/+8 打撃力は片手持ち/両手持ちの時。
野太刀 +9 両手武器。
斬馬刀 +10 両手武器。
○突剣類 打撃力 備考
フェンシング・フォイル +1  
エペ +2  
レイピア +3  
パリーイング・ダガー +1 楯のように使うなら防御力+1扱い。普通は逆腕で受けに使う。
○斧鎚類 打撃力 備考
ハンド・アックス +4 投擲可能。基本射程:近(〜10m)。
バトル・アックス +8 両手武器
ハンマー +3  
ウォー・ハンマー +6  
スレッジ・ハンマー +10 両手武器
マトック +9 両手武器
○棍棒類 打撃力 備考
棍棒 +3  
ライト・メイス +4  
ヘビー・メイス +6  
クォータースタッフ +3 両手武器。
ライト・フレイル +5  
スリーチェイン・フレイル +6  
ヘビー・フレイル +7  
ボール&チェイン +6  
モーニングスター +7  
ツーハンド・フレイル +8 両手武器。
ヌンチャク +2  
三節棍 +4 両手武器。
+1 間合いは最大で約3m。
鎖鎌 +2/+2 両手武器。打撃力は鎌/分銅。
分銅 +3 両手武器。
○槍類 打撃力 備考
ジャベリン +2 片手/両手どちらでも使用可能
ショート・スピア +3 片手/両手どちらでも使用可能
ロング・スピア +4 片手/両手どちらでも使用可能
トライデント +5 片手/両手どちらでも使用可能
パイク +6 両手武器。
ハルバード +4/+8 両手武器。打撃力は穂先/斧。
パルチザン +6 両手武器。
ギザルム +5 両手武器。
グレイブ +6 両手武器。ナギナタはこの扱い。
ポール・アックス +7 両手武器。
ルーサーン・ハンマー +4/+7 両手武器。打撃力は穂先/嘴部 or 鎚部
○格闘武器類 打撃力 備考
ブラスナックル +1 身体武器扱い。
バグナグ +1 鉄の爪。
パンチ ±0 与えるダメージは疲労ダメージ。
キック +1 与えるダメージは疲労ダメージ。
頭突 +1 与えるダメージは疲労ダメージ。命中判定−1LM

●射撃武器
○投擲武器類 打撃力 備考
ダーツ +1 基本射程:近(〜10m)。
投げナイフ +1 基本射程:近(〜10m)。
スローイング・アックス +3 基本射程:近(〜10m)。
手裏剣 +1 基本射程:近(〜10m)。
投石 +1 基本射程:中(〜20m)。
○射出武器類 打撃力 備考
ショート・ボウ +3 両手武器。基本射程:長(〜60m)。装填に1ラウンド必要。
ロング・ボウ +6 両手武器。基本射程:遠(〜240m)。装填に1ラウンド必要。
コンポジット・ボウ +5 両手武器。基本射程:遠(〜240m)。装填に1ラウンド必要。
アーチェリー・ボウ +5 両手武器。基本射程:遠(〜240m)。装填に1ラウンド必要。
ライト・クロスボウ +3 両手武器。基本射程:長(〜60m)。装填に2ラウンド必要。
ヘビー・クロスボウ +5 両手武器。基本射程:遠(〜240m)。装填に2ラウンド必要。
クレインクイン・クロスボウ +9 両手武器。基本射程:遠(〜240m)。装填に4ラウンド必要。
プロッド +3 両手武器。基本射程:長(〜60m)。装填に2ラウンド必要。投石弓。
スリング +2 弾の装填には両手が必要。ダメージは【体力】を基準に算出。基本射程:長(〜60m)。装填に2ラウンド必要。
スタッフ・スリング +4 両手武器。弾の装填には両手が必要。ダメージは【体力】を基準に算出。基本射程:長(〜60m)。装填に2ラウンド必要。
吹き矢 ±0 ダメージは【体力】−2レベル(この場合のみマイナスになっても0レベルとして扱う)を基準に算出、基本射程:近(〜10m)、装填に1ラウンド必要

●防具
○鎧 防御力 備考
厚手の服 +1 対銃弾は防御力+0扱い。
毛皮 +1 対銃弾は防御力+0扱い。
ライトレザーアーマー +2 対銃弾は防御力+0扱い。
ヘビーレザーアーマー +3 対銃弾は防御力+0扱い。
ハードレザーアーマー +4 対銃弾は防御力+1扱い。
リングメイル +4 対銃弾は防御力+1扱い。
スケールアーマー +5 対銃弾は防御力+2扱い。機敏修正−1LM。
ラメラーアーマー +6 対銃弾は防御力+3扱い。機敏修正−1LM。
チェインメイル +7 対銃弾は防御力+4扱い。機敏修正−2LM。
スプリントメイル +9 対銃弾は防御力+5扱い。機敏修正−2LM。
プレートアーマー +10 対銃弾は防御力+7扱い。機敏修正−3LM。
フラックジャケット +6/+3 いわゆる防弾チョッキ。防御力は対弾/対弾以外。
ライトボディアーマー +7 機敏修正−1LM。
ヘビーボディアーマー +9 機敏修正−2LM。
※機敏修正=着用している間、【機敏】で判定する全ての行動に対して修正が加えられる。

○楯 防御力 備考
バックラー +3 小型の円形楯。受け判定に+1LM。
ヒーターシールド +6 アイロン型の楯。身体/近接武器の攻撃の攻撃時に−1LM、受け判定に+2LM。
ラウンドシールド +8 大型の円形楯。身体/近接武器の攻撃の攻撃時に−2LM、受け+3LM。
カイトシールド +10 逆さ水滴形の楯。身体/近接武器の攻撃の攻撃時に−3LM、受け+4LM。
タワーシールド +15 大型の方形の楯。身体/近接武器の攻撃の攻撃時に−4LM、受け+5LM。