JoJoの奇妙な学園
8.スタンド戦闘
8−1.スタンドでの戦闘
イニシアティブは基本ルールどうり、本体の【機敏】レベルを使用します。スタンドが行動するときは本体なら【機敏】を使用する判定はスタンドの【スピード】、【要領】を使用する判定はスタンドの【正確さ】、【体力】を使用する判定はスタンドの【パワー】を使用します。スタンドが受けるダメージは全て本体が受けます。スタンド同士の被害判定はキャラクター同士の被害判定と同じように行います。スタンドの拳などによる直接攻撃は通常の物体ではダメージを減少することはできません(全ての物理的防御は無効)。ただし、スタンドが操るエネルギーや物質による攻撃は通常の戦闘ルールどうりに【体力】でダメージを減少させることができます。ダメージによってスタンドの能力は低下しません。基本的にスタンドによって行われた攻撃は、その攻撃がどのようなものであれ、スタンドに対して影響を与えることができます。
基本的な戦闘ルールは基本ルールどうりです。ここではそのルールに補足する必要のあるルールを解説します。
☆戦闘中のスタンドの行動 | ||
◎攻撃 | 判定能力 | 打撃点の算出 |
身体武器攻撃 | 【スピード】or【正確さ】 | 【パワー】のロールの出目 |
近接武器攻撃 | 【正確さ】 | 【パワー】のロールの出目+武器のレベル×2 |
連打攻撃 | 【正確さ】 | 行う基本の攻撃と同じ |
飛び道具攻撃 | 【正確さ】 | 【正確さ】+飛び道具のレベル×2 |
特殊能力攻撃 | 能力による | 能力による |
◎防御 | 判定能力 | 防御点の算出 |
回避 | 【スピード】 | 【パワー】のロールの出目 |
受け | 【正確さ】 | 【パワー】のロールの出目+受け判定時のダイスの出目 |
連打受け | 【正確さ】 | 【パワー】のロールの出目+連打受け判定時のダイスの出目 |
特殊能力防御 | 能力による | 能力による |
◎その他 | ||
移動 | {【スピード】+【スピード】}×【スピード】m移動 | |
その他 | 行動に対応する能力(GMが判断すること) |
8−2.戦闘に関する補足
ここでは基本ルールの戦闘ルールに加えて注意しなければならない事柄を補足します。
8−2−1.スタンド同士の戦闘
スタンド同士の戦闘で注意する必要があるものは以下のとうりです。
○つかみかかり攻撃に対する受け
これは本体同士の戦闘とほぼ同じです(攻撃達成値=防御達成値は攻撃命中)。ここで注意する必要があるのは、スタンドが接触する必要のある特殊能力で攻撃するためのつかみかかり攻撃です。この場合、攻撃が成功すれば、その特殊能力が効果を発揮することになります(つかんでから更に判定が必要な場合もありますが)。
○連打攻撃と連打受け
連打攻撃は【射程】が2(10m)以下の近接型スタンドだけが行うことができます。連打攻撃を行うスタンドはその規定回数分、攻撃判定を行いますが、防御側は防御でダイスを振るのは1回だけです。攻撃側の複数個のダイスの出目と防御側のダイスの出目を比較し、攻撃側が上回っているダイスの数だけ、攻撃が命中したことになり、その数だけ被害判定を行うことができます。
連打攻撃に対して通常、防御側は回避しかできません。連打攻撃に対して通常の受けは不可能です。防御側が連打攻撃可能なスタンドならば、回避とは別に連打受けを行うことができます。連打攻撃に対する連打受けは通常の受けと同じ扱いとします。この場合、そのスタンドの規定回数分受けの判定を行う事ができますが、連打の回数が攻撃側の連打回数より小さければ、その差の回数だけ、自動的命中を受けることになります(それがいやなら回避してください)。連打回数が同じならば、同回数の命中判定を行うことになります。
防御側の連打回数が攻撃側の連打回数を上回っている場合は、回数が同じ場合と同じように判定し、その後で上回っている分の回避達成値を出し、それで防御しきれなかった攻撃に対抗することができます。以下の例を参考にして下さい。
例1、スタンドAとBが戦っている。双方とも近接型スタンドで、Aの連打回数は3、Bの連打回数も3である。このスタンドが双方とも連打攻撃/連打受けを行うなら、その回数分(ここでは3回)の命中判定を行い、命中した数だけ被害判定を行う。
例2、スタンドCとDが戦っている。双方とも近接型スタンドで、Cの連打回数は4、Dの連打回数は3である。Cが連打攻撃を行うとき、Dが連打受けを行うと、Dの連打回数はCより1回少ないので、DはCの攻撃を1回だけ自動的に受けてしまう。このような場合、Dは回避をするか、1回ダメージを受けるのを覚悟して連打受けを行うかを選択することになる。
逆にDが連打攻撃を行うとき、Cが連打受けを行うと、Cの連打回数はDより1回多いので、3回の命中判定のうち、1回負けても、負けた攻撃達成値に対して、もう1回受け判定を行うことができる。
○連打攻撃ではない近接攻撃に対する連打受け
連打攻撃ではない近接攻撃に対しては連打受けを行ってもいいですが、その場合は規定回数分、受け判定を行い、その出目の一番高い出目を攻撃達成値と対抗する受けの達成値として判定します。このような連打受けは基本的に攻撃を受けたときに行いますが、通常の攻撃に対して連打受けを行った場合は、そのラウンドの自分の行動を行ったものとみなされます。自分の行動順番がすでに終わっている場合、連打受けを行うことはできません。しかし、連打攻撃に対する連打受けはこの例外で、このような場合の連打受けは通常の受けと同じようにそのラウンドの自分の能動的行動となりません。
○スタンドの飛び道具
飛び道具を持っていたり、飛び道具としての形をしていたり、エネルギーを投射する類の特殊能力による攻撃は全て飛び道具であるとみなします。このような飛び道具に対しては基本的に回避するべきですが、ルール上はスタンドなら受けを行う事もできます。飛び道具に対する受けの判定は通常の対抗判定を行います。
○スタンドの武器と拳
スタンドの持っている武器をスタンドの腕で受けたり、その逆を行うことは可能です。この場合は、武器でも拳でも武器であるかのように扱います。これが理不尽だと判断するGMは、スタンドの武器を拳で受けたり、その逆を行った場合は、拳の側は1点のダメージを受けるとしてもかまいません。
8−2−2.本体とスタンドの戦闘
本体とスタンドとの間の戦闘で注意する必要があるものは以下のとうりです。
○スタンドの本体に対する攻撃
スタンドの攻撃は基本的に物理的防御は無効です。したがって本体がスタンドから受けるダメージは、打撃点そのままとなります。
スタンドの攻撃を本体が受けた場合、取れる防御手段はa)本体が回避する、b)スタンドが受けるの2つだけです。aの場合、本体が【機敏】で達成値を出し、相手のスタンドの攻撃に対抗します。この判定は通常の命中判定のとうりです。bの場合、受けを行うためのスタンドが近くにいなければなりません。この場合、スタンドが相手のスタンドと本体の間に割って入るので、スタンド同士の戦闘のように解決します。
○本体のスタンドに対する攻撃
本体がスタンドに攻撃するような状況はほとんどありませんが、このような行動が通用するスタンドは物体と合体して実体化しているスタンドか、エネルギー型(スタンドがエネルギー体)のスタンドだけです。実体化しているスタンドは通常の物理的攻撃が通用するようなものであれば、本体が攻撃しても通用します。ただし、物体と合体しているスタンドはその物体がダメージを受けても、そのスタンドの本体に被害がおよぶことはありません。エネルギー型のスタンドの場合、そのエネルギーを減少させる様な手段で攻撃できれば、スタンド自体にダメージを与えることができます(例えば炎の塊のスタンドに水をかける等)。このような攻撃は非常に稀ではありますが、そうなった場合、ダメ−ジは本体ではなく、スタンド自体に与えられます。このような攻撃で受けるダメージはスタンドの射程距離以外の能力に好きなように分散させて減少させてください。【射程】距離以外の全ての能力が0になったら、スタンド能力は一時的に失われます(その回復にはスタンドの作成ポイント1点につき1日の回復時間が必要だと考えて下さい)。
○近接型スタンドの防御についての補足
近接型スタンドの戦闘中に行う防御方法は、基本的にa)スタンドで受け、b)本体が回避の2つだけです。基本的に、本体はスタンドの攻撃に対して無防備同然なので、近接型スタンド使いに対する攻撃はその本体を狙うことになります。従って、近接型スタンドが回避を行うと、本体は回避できないので、相手の攻撃は本体に直接命中することになります(スタンドが避けると本体はスタンドが回避することに集中してしまうため、本体は他の行動をとることができないからです)。よって、近接型スタンドが相手のスタンド攻撃を防御するためには、受けをしなければならなりません。
○スタンドと通常の飛び道具
人間が飛び道具を「受け」る場合、様々なペナルティーがありました。しかし、スタンドが飛び道具を「受け」る場合、範囲攻撃以外のペナルティーは無視して「受け」ることができます。
○飛び道具の複数・分散発射
通常、スタンドの持つ飛び道具は一度に1発しか発射できません。しかし、その飛び道具のレベルとスタンドの【正確さ】が高ければ、その飛び道具を複数に分散させて発射することも可能です。
一度に分散させて発射できる数はそのスタンドの【正確さ】が上限です。分散させて発射する場合は、まずいくつに分散させるかを決めます。それが決まったら、命中判定は【正確さ】÷分散する目標の数(端数切捨)で行います。その数だけ命中判定し、命中したらそれぞれのダメージは【正確さ】÷分散する目標の数(端数切捨)のレベルでロールした値+(飛び道具のレベル×2÷分散する目標の数(端数切捨))となります。
分散発射した飛び道具は別々の目標を狙うこともできます。その場合の命中判定のレベルとダメージは上記と同じであるものとします。
原作に出てきたハイエロファント・グリーンの持つ飛び道具"エメラルド・スプラッシュ"(以下ES)は、常に分散発射していますが、ルール上では一つの飛び道具を発射しているものとして扱います。したがって、命中判定は1回だけだし、ダメージも通常のスタンドの飛び道具と同じです。ESは常に一定の範囲での弾丸の雲のような飛び道具なので、この攻撃を受けるものは防御判定に−1のペナルティーを受けますが、1発だけ発射して狙撃するような使い方はできません(これはESがこのようなイメージを持っているせいだと考えて下さい)。
○範囲攻撃
範囲攻撃とは、一点ではなく一定の範囲に被害をおよぼす効果のある攻撃です。原作で例を上げるならば、マジシャンズ・レッドの必殺技"ファイヤー・クロス・ハリケーン"が最もよい例でしょう。このような攻撃は基本的に"受け"をすることはできません。範囲攻撃を回避する場合は、−1のペナルティーを受け、さらに回避するためにはそのラウンドの自分の行動をあきらめて、回避に専念しなければなりません。自分が既に行動を終えた後で受けた範囲攻撃は、回避することはできません。つまり、範囲攻撃を回避するためには、自分の行動順番はまだ回ってきていない状態でなければならず、しかも−1のペナルティーを受けるということです。